銅像・胸像モニュメントの企画制作から設置まで

INFORMATION

作家からのメッセージ

私が富山に住むようになって10年が経ったころ、月刊誌「越中人譚」と出会いました。
号数を読みかさねるごとに、富山の風土が多岐多彩な先人達を育み、今日の我々の文化の礎になっている事をあらためて知り、驚きと感嘆の連続でした。そして、郷土の先覚者たちの生き様を未来へのメッセージとして、富山の人々に発信する活動に強い共鳴を感じました。
彫刻家の私も肖像彫刻という形ある表現で、越中人譚の人々の精神を語り継ぎたい。それが作品を造り始めた思いです。先人の人生に思いを馳せ、内面に秘められた強い志とその魂を、粘土と向き合い「形」にしていく。次の人物、また次の人物と思いを新たに取組むうちに作品は増え、それは魅力ある越中人譚の人々に触発され、後押しされて出来得た事だと思います。
そして、作品数が50体になった2003年に、富山県立図書館で「越中人譚・郷土の先駆者との対話展」、富山県立デザインセンターで「越中人譚・グランドデザインを描いた郷土の先駆者たち展」と、展覧会を開催いただき、2010年に富山県民会館美術館でチューリップテレビ主宰の「越中人譚・富山を築いた220人展」が開催され、多くの方々に肖像彫刻の作品群をご鑑賞いただきました。その後も制作を続けており、金沢市の石川国際交流サロンでの展覧会の際に石川県出身の先覚者も加わり、越中人譚から「高志国の人々」として制作の範囲が広がっています。
私が肖像彫刻に託す思いは、作品と向き合う人との〝無言の対話〟です。この作品群を鑑賞していただく方に、先覚者の時空を超えたメッセージが、微力ながら伝われば幸いです。

カテゴリー

アーカイブ

ページトップへ